写真家ヨシダナギ 本当はアフリカに行きたくない!?講演会で明かした等身大の姿に感動した話

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どうも、最近リアルでお会いしたブロガーさんに「お若いですね」っていうテンプレ社交辞令いただいて舞い上がっているひろまさ(@hiromasa79)です。

あ〜好きなことだけして生きてけないかなぁ
でも実際のところ、
いやでも、働かないと生きてくの無理だし、それとこれはは別じゃね?
こんな感じで脳内会話して、毎日ため息ついていませんか?

ぼくもその一人でした。思い切ってブログで生きていくと決めた反面、何をどうすればいいのかわからない。このまま稼ぎにならなければ就職も真面目に考えないといけないし・・・。

そんな折、偶然知った「写真家ヨシダナギさんの講演会」に参加する機会があり、彼女の生き方や考え方にすごく共感しました。話を聴き終わって、自分もやりたいこと好きなことを突き詰めてやっていけばいいんだという勇気をもらうことができました。

彼女の人生そのものが、「自由に行きていく」というスタイルを体現してくれています。この講演会の話にはそのヒントがたくさん詰まっていますので、読んでみてください。

それではどうぞ。

ヨシダナギ(フォトグラファー)のプロフィール

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今や、『クレイジージャーニー』や『今夜くらべてみました』など様々なTV番組にもひっぱりだこのヨシダナギさん。

強烈なエピソードは、小学4年生になるまで自分は大人になったら黒人という職業になれると本気で思っていたということ。
そして、現実にそれは不可能だと気づいて挫折したところから、彼女の本当の物語が始まります。

簡単な経歴を紹介。

1986年生まれ、フォトグラファー。

幼い頃にTVで観たアフリカ人に強い憧れをもつ。
独学で写真を学び、2009年〜単身でアフリカ投稿をするようになる。
エチオピアを中心にアフリカの少数民族を撮影。
その唯一無二の色彩と生き方が評価され、TVや雑誌などメディアに多数出演。

2017年には日経ビジネス誌で「次代を創る100人」に選出されています。

写真集:SURI COLLECTION“>『SURI COLLECTION』
紀行本:ヨシダ,裸でアフリカをゆく“>『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』 など

ヨシダナギ現在の活動について

現在まで、アフリカ大陸の16の国に合計54回も足を運んで写真を撮り続けて来た彼女から、2つの代表的な少数部族の話を聞くことができました。

スリ族とのエピソード

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エチオピアに住む少数民族。エチオピアは欧米列強による植民地支配を逃れた、数少ない昔からの土着文化が残る国の一つでたくさんの少数民族が暮らしています。
ナギさん自身最も多く通ったというとおり、14回にわたりエチオピアを訪れています。

中でもスリ族は世界一おしゃれな民族として有名。

「スリ族のみんなは、おしゃれをする時に他人の目というものは全く気にしていない。常に自分がいいと思ったファッションをしている」と言い、気分がいい日やテンションが高い日に最もおしゃれに気合いを入れるんだそう。
普通、民族内では統一のユニフォームのような衣装が絶対あるけれど、スリ族だけはみんな自由なのも特徴的。

ちょっと化粧が剥げかかっている子は、「あぁ、2・3日前はすごくテンション高かったんだね」みたいな。

アファール族とのエピーソード

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この写真は、アファール族に伝わる「伝説の最果ての地獄にある土地」に行って撮影したもの。全体が岩塩に覆われた白い土地で神秘的な風景が広がっているのだそう。

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アファール族の男は伝統的にアフロヘアーにしているが、中でもアフロの大きさが大きいほど立派な男とされています。
白く見える整髪料の素材は牛脂なんだとか。一緒に車で移動していると、自分の頭の臭さに酔って何度も吐いていたというから、相当な匂いなんでしょうね。

ちなみに写真の彼は、18歳ながら部族の中で一番アフロの大きく、AKBでいうセンターの位置を勝ち取ったのだそう。

コットンで作られた伝統衣装を身にまとって撮影をしたが、彼らには衣装を買う資金がなかった(1着2,000円の高級品)ので、撮影のお礼としてプレゼントしたと言ってました。

ヨシダナギの知られざる過去

今でこそ『フォトグラファー』として確固たる評価を得ている彼女ですが、現在に至るその過程において転機となる出来事がいくつかあります。

現在のヨシダナギが形成されるに至った、ルーツを探っていこうと思います。

引きこもりの小学生時代

小学生にして黒人の肌に憧れ、アフリカ人になりたいと本気で考えていた彼女。当然ことながら、周囲の同級生とは馬が合うはずもなく自然と学校生活が楽しくなくなっていきます。

当時、片親で父に育てられた彼女は、「行ってきます」と家を出た後に父の通勤路を避けて時間を潰し、出勤後を見計らって帰宅・引きこもり生活をするようになったと言います。

ほどなくして、心配した学校から父親に連絡は入りあっけなくバレてしまうのですが、意外なことにお父さんに怒られることはありませんでした。「しばらく休んで、また学校に行きたくなったらいけばいい。」そう言って彼女を肯定してくれたのです。

こうして親公認の引きこもりとなったヨシダナギは、次第にネットの世界にどっぷり浸かっていくようになります。

ネットアイドル時代

2000年、当時14歳の彼女は、まだインターネットがギーク層の集まりだった時代に、ネット上で小説を投稿(今でいうラノベの走りにようなもの?)するようになります。YES/NOを選んで読み進めるというシナリオ分岐の構成は斬新で、人気のコンテンツとなります。
それがきっかけでで知り合ったという男性に自身のH.P.を作成してもらうことになるのですが、男性の依頼もあってプロフィール画像を掲載しました。

時はネットアイドル全盛期。彼女の「プロフィール画像が可愛い」と言う噂はネット上を駆け巡り、芸能事務所からグラビアアイドルとしてデビューの声がかかります。やりたいこともなかったためアイドルとして活動を始めますが、もともと対人関係や集団生活に馴染まない彼女はすぐにアイドルをやめたいと思うようになります。

「仕事を辞めたら他の就職先はない」と周囲に反対される中、飲食のアルバイトにチャレンジしてみるものの空気を読めず邪魔者扱いとなり、クビの繰り返し。。

イラストレーター時代

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自分が得意なことは何か?思い返すと、幼い頃から書いていた絵はいつも周りの人から褒められていたそう。

少しでも早くアイドルを辞めたかった彼女は、イラストレーターを自称し活動スタート。実際に、雑誌や絵本の挿絵として仕事を請け負うなどこの分野でも結果を残しています。

そして現在へ

イラストレーターとしての活動を続けるかたわら、幼い頃からの憧れであるアフリカへの想いが日増しに強くなっていきます。

稼いだお金でアフリカへ行こう!最初は旅行代理店で話をし、「エチオピアには少数部族がたくさんいる」という情報を得て、ついに念願のアフリカの地に降り立ちました。

ヨシダナギに9つの質問

Q1.日本人とアフリカ人の違いを教えてください

何よりも素晴らしいのは、日本人は「空気が読める」ということ。
これは本当にすごいなと思う。アフリカ人は常に自分が最優先だから。

あと、アフリカ人は考えすぎない。というか、5分くらい考えて答えが出なかったらそこで諦めちゃう!わかるわけないじゃんって。そういうところは、私も同じタイプだから気が合うのかも。

Q2.すごくパワーを感じるのですが、生きる上で支えになっているものはなんですか?

ナギ:基本的にその時やりたいと思ったことしかやってないですよ、だからそう見えるのかな。

その代償としてやんなきゃいけないことがあればそれはやりますけど、やりたくないことはなんとかやらなくて済むようにしちゃう!誰かにやってもらう、キミノとか。(隣に座っている講演MCの人を指差して)

キミノ氏:ナギはそういうところがほんと上手なんですよ。やるべきこととやらなくていいことをきちんと分かっていて、自分じゃなくてもいいものは外注化するっていう。むしろ外注化することに全力を注いでいるようにも見えます(笑)。

あと、この子に日本にいる間ずっとスマホのゲームしてるんですよ。

ナギ:そうそう!やってる(笑)。ほんとはあんまりアフリカ行きたくないんですよ。出国する前日とかものすごい後悔してる自分がいる。なんであの時「行きます」って言っちゃったんだろうって。

キミノ氏:でも向こう着くと変わるよね。誰よりもテンション低い状態で行ったのに、誰よりも思いっきり楽しみまくって帰ってくるよね、いつも!

ナギ:だね。いくときは、スタッフさんと長い移動時間何話そうとか、向こうの生活しんどいなぁとかばっか考えてるけど、空港の外に出た瞬間に全部忘れちゃう!

Q3.今の子供達に伝えたいことは?

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SNS中を通じて若い子から悩みの相談を受けることが最近多いんだけど、ほとんどのケースは「考えすぎ」なのかな。あれこれとリスクを考えて、で結局身動きが取れなくなるっていうパターン。あとは、逆に何も考えないか。

どうなるかわからなくても、とにかくやってみようよって。本当に自分がやりたいことなら多少のリスがあっても一歩踏み出すことはできよね。

私なんかもそうだけど、「道を脱線し続ければ、それが繋がって一つの新しい道になるんだよ。」ってことを言いたいかな。

Q4.この仕事について一番苦労したコトはなんですか?

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一応、1年半くらい前からフォトグラファーになったっていう自覚があるんだけど、やっぱり仕事上の人間関係が一番辛いかなぁ。

アフリカの人たちと自分は似たような考え方だから苦労することはほとんどないけど、日本人のスタッフさんとかだと、「なんか失礼なことしてないかな」とかいちいち気にして息がつまることがある。

あとは、納期とか必要枚数とかのプレッシャーがハンパない。やりたいことではあるけれど、プロの仕事の成果として求められるプレッシャーはあるかな。
基本的に事前に準備とか計画的に行動するとかできない人だから。だいたい納期の2日前とかに慌てて作業を始める感じですね。よくキミノにお尻叩かれてます。

Q5.この仕事の一番の魅力はなんですか?

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プロになったことで、アフリカに行ける機会が増えたこと。この間もTV番組の撮影と称して自分の行きたいところに行けましたね。

あとは、SNSで現地のアフリカ人から応援してもらったり励まされたりすることかな。「ナギはアフリカのことを本当に愛してくれている。とテオ感謝しているし、尊敬してるよ」みたいなメッセージがあると本当にやっててよかったって思います、

Q6.辛いことがあった時にかけられた一番元気になれた言葉はなんですか?

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好きなことやって行きているから、基本的に辛いとかはないですね!あってもこんな性格だから寝てすぐ忘れちゃう。

言葉というより、やっぱりアフリカ人に認めてもらえた時が嬉しい。

Q7.人生を変えたきっかけはなんですか?

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私自身、小さい頃からすごくネガティブな毎日を過ごしてきたから、今の自分は変わったなぁと思う。

変わったきっかけかぁ・・・、ものすごくポジティブな人と出会ったことかな。周りにないですか?いつも笑顔で、いつも「なんとかなる」「うまくいくよ」っていうことしか言わない人。
その人にある時言われた言葉があって、「言霊」っていうんだけど、人間は自分の言った言葉は、ブーメランみたいに必ず一周回って自分の背中に当たるものだって。

ポジティブな言葉を発していたらそれが回り回って自分の背中にぶつかって背中を前に押してくれる。試しにこれをやってみようって思ってから、気づいたら今の考え方になってたって感じですかね。

Q8.今までに一番心に残っている出来事はなんですか?

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これはね、シティマサイにナンパされたことかな(笑)。アフリカ滞在中に、絶対地元の人間しかいないような酒場に行った時に池袋でたむろしてるような街の若い男の子たちにナンパされたんだけど。
その子が、「お前、マジやばい日本人がいるの知ってるか?」って聞いてくんの。どんな人なんだろうって聞いてたら、「その女は、俺ら黒人のことがクソ好きって言いまくってて、名前はナギっていうだけど、アフリカまで来て裸になって一緒に写真撮ってくれってお願いしたり、クレイジーでやばい奴なんだ!」って言われて初めて「自分のことだ〜(///ω///)」ってなって。

でも、私だってわかると、「ナギお前には本当に感謝してるぜ!」とか「最高にリスペクトとしてるんだぜ俺達。」って本当に感謝されたことがあって、それが一番印象に残ってるかなぁ。

Q9.これからやりたいことを教えてください

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やりたいことは・・・、特にないですね!お仕事的な言い方すると、今度はブラジルの少数民族に会って見たい。

あと、アフリカに恩返しがしたいって気持ちはある。実際、彼ら彼女らの写真を撮っていなかったら一生引きこもりニートになってたと思うし。こんな私でも食べていくことのできるフォトグラファーという職業をくれたアフリカにはどんな形であれお返しして行きたいと思っています。

さいごに

最後までヨシダナギさんのおっぱい画像を期待して読んでくれた方、ごめんなさい。初めから最後まで真面目なお話でした。

ナギさんを発掘した!?講演会のナビゲーターのキミノさんとツーショット
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生のヨシダナギさんは本当に自由に生きてるんだなぁというオーラ全開で、横に座っていたナビゲーターのキミノさんが軽快な口調でインタビューをしながら素顔を引き出していくというスタイルで講演会が進んで行きました。

途中で気づいたんですが、「この男の人MCめっちゃう上手くね?」ってことに。

興味を持ったら気になって仕方がない。机に置いてたかっこいいPCはどこのやつ?使用PCの写真もゲットしたけど、時間がなくて機種までは聞けなかった。誰かわかる人いないかなぁ。
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 ということで長々と書いてきましたが、最後まで読んでくれた方ありがとうございました。

では

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2 件のコメント

  • 講演の内容をブログに載せるのは如何なものかと思う。ナギさんの活動の妨げになることもあるのでは?

    • 入場時に主催者側に確認はとっていますので、大丈夫との認識でしたが、そのあたり配慮が足りませんでした。利害関係者のかたでしょうか?

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