ポナチニブ(Ponatinib)の国内承認日は2016年11月?薬価収載は2017年2月末??

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2016年11月29日追記

先日11月21日に、正式に大塚製薬からポナチニブ(商品名:アイクルシグ)が国内発売となりました。以下、この記事はこの日を待ちわびている方向けに書いたものなので、必要なくなりました。

しかし、一方で国内で未承認の薬が、どういう過程を経て保険適用となり患者が使用できるようになるのかについては、詳しく解説した内容になっています。ですので、そういった視点からこの記事を読みお直してもらえればと思いますので、よろしくお願いします。

ここから元記事です。

どうも、ひろまさ(@hiromasa79)です。

今日は、Ph⁺ALL(フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病)の治療薬であるポナチニブ(商品名:アイクルシグ)についてのお話です。

この薬は現在日本では未承認のため、保険適用で使用することが出来ません。しかしながら、T315iという遺伝子変異に対して効果のある唯一の薬として、国内承認を心待ちにしている患者さんは少なくないと思います。記事を書いている僕も、その内の一人です。

大塚製薬がポナチニブの国内承認申請をしたニュースが2016年1月8日に出ましたが、「じゃあ、実際保険適用で治療に使えるようになるのはいつなのよ?」ってのが一番知りたいところですよね。

というわけで、自分で調べたことをまとめてみました。誰かのお役に立てれば幸いです。

以前書いたスクラップ記事はこちら↓

ポナチニブはフィラデルフィア染色体陽性で、再発時にT315i変異による薬剤耐性を持った自分にとって最後の希望

2016.03.12

ポナチニブが使用できるようになるまでの流れをまとめてみた

ここからは、実際にポナチニブが患者の手元に届くようになるまでに、必要なステップごとに解説していきます。

1.医薬品メーカーによる「承認申請」

→2016年1月8日に大塚製薬より国内承認申請

2.医薬品医療機器総合機構(PMDA)による承認審査

→ポナチニブは2015年9月にオーファンドラッグに指定されている

下記、昨年の実績と今年の目標から承認審査期間は9ヶ月が妥当か

2014年の承認数は138品目で、審査期間は10.1か月

オーファンドラッグ¹など優先審査品目はで承認数43品目で、審査期間8.8か月

(オーファンドラッグ¹…希少疾病用医薬のこと。基準は、患者数が5万人未満であること、難病など治療が難しい病気であること、医療上の必要性が高いこと、他に代替する適切な医薬品や治療方法がないこと、すでにあるくすりと比較して非常に高い有効性または
安全性が期待されること。)指定を受けると研究開発の助成金交付、優先承認審査がおこなわれる

2014年の新薬承認審査期間は10.1か月 前年と変わらず 政策研と東大まとめ | 市場調査

2016年度の新医薬品(優先品目)の総審査期間の目標は70%タイル値²で9カ月とする。

(タイル値²…審査品目を期間の短かかった順から並べて、70%のところにあたる品目の審査期間が9ヶ月になるよう頑張りますという意味合い)

16年度審査期間、新薬優先品目は70%タイル値で9カ月 PMDA運営評議会 | 日刊薬業WEB – 医薬品産業の総合情報サイト

20160325225541

3.薬事・食品衛生審議会の医薬品第一・第二部会または薬事分科会による了承と承認

→PMDAの審査終了から翌月の部会で了承、翌々月に薬事承認と仮定

抗生剤、化学療法剤、抗癌剤血液製剤、生物学的製剤については、医薬品第二部会で審議・了承されます。

医薬品第二部会は毎年、年間9-10回行われています。

薬事・食品衛生審議会 (薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会) |厚生労働省

4.承認後、原則60日以内に薬価収載

年4回・・・(2月、5月、8月、11月)

5.薬価収載後、メーカーは3ヶ月以内に製造流通

※ちなみに、

冒頭1月8日の大塚製薬のニュースを知って、いてもたってもいられなくなった僕は、2月初旬に大塚製薬に直接電話取材をしています。

ネット上に、以前の新薬問い合わせ先として「新薬開発本部」の番号があったのでかけてみると、ガチの研究室っぽいところにかかってしまいうろたえましたが、今は「医薬情報センター」なるものが創設されているらしく、丁寧にそちらに誘導してくださいました。

「ポナチニブが使えるようになるのはいつですか?」

というストレートな質問に、

「通常例だと薬事承認後に製造を開始するので、流通までに3-6ヶ月ほどの期間をいただいています。」

との回答

はっきりとした答えはなかったですが、他にも色々と話すことができました。

気になっている方は是非一度、

「医療情報センター」にかけてみることをお勧めしますね!

まとめると…

10月中には承認審査終了

12月に国内承認がおりる

来年2月末に薬価収載される

来年6月には病院で使用できるかも?

如何だったでしょうか?

継ぎ接ぎとはいえ、意外とツボは押さえた予想になったんじゃないかと自画自賛してみます。いつものように、一切の責任は負いかねますので「ホンマでっか?」な気持ちで読み流してください。

それでは

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