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このコラムは、AFP(アフィリエイテッド・フィナンシャル・プランナー)資格を持つ現役のFPに監修してもらい書いています。参照となる資料は、ひろまさの体験したもの・公式もしくはそれに準ずる情報に限り使用しています。
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生命保険会社の定番商品の1つに、「学資保険」・「子ども保険」というものがあります。
一見病気と関係なさそうですが、医療保障をつけることで子持ち世帯向けの定番商品として広まっていった経緯があります。
そこで今日は、前回に続き子どもの医療費をテーマに「学資保険」について詳しく見ていこうと思います。
ざっくり記事を読むための見出し
学資保険
学資保険は、子どもの教育費などに掛かるお金を補助することを目的とした保険のことを言います。
契約者は保険料を支払うことによって、教育資金が必要になると予め設定した時期にまとまったお金(給付金)を受け取ることができる仕組みです。
給付金は、「祝い金」や「満期学資金」と呼ばれます。
高校や大学入学の年に設定することで、いざという時に備えることができるのが根強い人気の理由です。
学資保険は子どもが22歳や18歳などの時に満期になりますので、その時までの期限つきの保障になります。
学資保険が必要な理由

日本の場合1人の子供にかかる教育資金は、大学卒業まで考えると非常に高額になるという統計があります。(600万円〜2,300万円程度)
そのため、子どもの将来の教育資金確保というのは、親にとって大きな悩みとなっています。
この悩みを解決してくれるのが、学資保険や子ども保険です。
受け取り方は、
- 一括型(ex.大学進学時のみ700万円)
- 小分け型(ex.小学校進学時に15万円、中学進学時に30万円、高校進学時に45万円)
- 年金型(ex.大学在学中に毎年300万円ずつ)
のように、ニーズに合わせて色々な方法を選択することができます。
貯蓄性の保険
学資保険は、子どもの年齢に応じて必ず保険金がおりるようになっています。
このような保険を「貯蓄性の保険」と言います。
一方がん保険や一般的な医療保険は、病気にならなければ保険金を受け取ることができません。
このような保険は「掛け捨て型」と呼ばれています。
貯蓄性保険は、払い込んだ保険料は国債などに投資運用されています。
国債の金利が高かった時代、学資保険は貯蓄の手段としても優れているという評価で人気を集めました。
医療保障特約
学資保険は生命保険会社の商品です。
なので、子どもが病気になった場合の「医療保障特約」を用意している会社もあります。
子どもの教育を広く解釈して、健康まで含めたトータルサポートをするという役割のためです。
医療保障特約は必要か?
まずは、自分の住んでいる自治体の医療費助成について確認して見ましょう。

- 所得の制限等で助成対象外となってしまう場合
- 助成の対象年齢以降〜成人するまでの期間の保障
などを考慮すれば、医療保障特約をつける価値がある場合も十分考えられます。
辺戻率(へんれい率)
貯蓄性の保険には、辺戻率という考え方があります。
※保険金は満期やそれまでの間にもらえる保険金の合計です。
※満期までの保険料を累計したものが、払う保険料の総額になります。
大学進学時に700万円のお祝い金、保険料総額が18年間合計で650万円の場合、辺戻率は700万円÷650万円≒108% の計算になります。
特約をつけると返戻率は下がる
医療保障特約は掛け捨てなので、確実にもらえる保険金とは言えません。
つまり、「もらえる保険金」はそのままで、分母の「払う保険料の総額」が増えるということになります。
結果として、医療保障特約をつけると返戻率は下がることになります。
例①のケースに月5千円(18年で108万円)の医療保障特約をつけた場合、辺戻率は(700万円-108万円)÷650万円≒99% の計算となります。
子ども向け医療保険という選択肢
国内資本の保険会社が医療保険を扱えない時代では、医療保障は上記のような特約形式でつけることしかできませんでした。
規制緩和された今では、子ども向け医療保険も豊富に用意されています。
学資保険の医療保障では、保険期間が終われば保障も終了してしまいます。
学資保険の期間以降も保障を続けたい場合、単体の医療保険に加入するという選択肢もあります。
子どものうちは親が契約して支払い、成人や就職をしたら契約変更して本人が支払うようにすれば、保障期間が途切れる心配はありません。
まとめ
学資保険の医療保障特約は、
- 自治体の子ども医療費助成
- 単体の子ども向け医療保険(終身契約)
も含めて、よく比較することが重要。
その上で、
- 医療費助成がされない
- 保険期間は子供の間で十分
- 辺戻率が悪くなるが、学資保険とひとまとめで契約したい
ということであれば、医療保障特約をつけたほうがいいですね。
では
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