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がんサバイバーのひろまさ(@hiromasa79)です。
少し、心の中で考えてみてください。
白血病になった患者本人と、その患者を支える家族(や恋人)、あなたはどちらが精神的に辛い・大変だと思いますか?
おそらくほとんどの人が、患者本人の方が辛いに決まってる!と思ったことでしょう。
だけど本当にそうでしょうか?
同じ質問を白血病の治療経験がある人にすれば、おそらく大多数の人が家族(や恋人)の方が絶対辛いと答えるはずです。
ぼくもこの質問なら、間違いなく後者だと即答します。
じゃあ何で患者本人とその家族で、答えが180°違うのか?
たくさんの方からのメッセージやコメントに返信する中で、気づいたことがあります。
それは、患者本人にしかわからない気持ちがあるということです。
「頑張って!」って言われなくても頑張ってるよ。。
こういうケースは本当に多い。
元気になってほしい、励ましたい、純粋な気持ちから出てきた言葉なのは、言われた本人もじゅうぶん理解しています。
それでもいろんな人から何度も「頑張って!」「頑張って!」と言われるうちに、いつしか自分の頑張りが足りていないというネガティブな感情が生まれます。
一方サポートする側は、今日元気なかったなぁ、何がいけなかったんだろう、ひょっとしてカラ元気で言ったの見透かされたのかなぁ?と、家に帰って一人涙に暮れる。。
ア゛ァ゛ァ゛、ちが〜う、そうじゃない、そうじゃない。
直接的な励ましのメッセージなんかなくてもいいんです!
- あなたが側に寄り添っていてくれる
- 昨日あった出来事を楽しそうに話してくれる
- 一緒に叶えたい将来の夢を語り合える
どんな時でもいつも通りに接してくれることが、何よりいちばん嬉しく感じています。
どんなに治療が辛くても、自分が耐えればいいだけ
白血病の治療で辛いと思う代表例は、抗がん剤治療による副作用の症状。
患者の苦しそうな姿を見るにつけ、周りで見ている家族は、居ても立ってもいられない気持ちになります。
- 少しでも楽になってほしい
- 何か自分にできることはないか
- できるなら変わってあげたい
いくら考えても、本気で変わってあげたいと神様に願っても、どうやったって相手と入れ替わることなんてできません。
だからこそ、想えば想うほど自分の無力さに悩み、深く落ち込んでしまいます。
“自分には何もしてあげられることはない”という絶望感は、「治療で病気がよくなるかもしれない」という希望だって、いとも簡単に闇に飲み込んでしまいます。
そんな時、患者本人はどんなことを思っているのか?
40℃超えの高熱が何日も続いたとしても、鎮痛薬の効かない激しい全身痛で悶える日が続いても、どんなに辛い治療でも自分さえ耐えればそれで済む話だと思っています。
言いかえると、自分のことだからその位のことは全然耐えられるんです。
ましてや、あなたに対して「どうにかして助けてくれよ!」なんて考えは、微塵もありません。
「しんどいね」、「きついね」と相手の手を取って、布団ごしに背中をさするだけでいいんです。
それが、誰でもなくあなたにしかできない最高のサポートなんです。
頑張らなくていい
気の利いた言葉が思いつかない時、口をひらけば愚痴や思ってもないことを喋ってしまいそうな時、そんな時は無理して話さなくてもいい。
ただそばに腰掛けて、黙って同じ時間を共有するだけで伝わる思いもある。
特に病気がわかった直後の場合、少しでもためになれば〜と、頑張りすぎる人が本当に多いです。
頑張らなくていいよ、大丈夫。
では