この記事は:約4分で読めます。
コピペダメ、絶対!
2016年、DeNA社が運営するキュレーションサイト「WELQ」の運営方法の是非について社会的問題になったのは、WEBに携わる人間にとって衝撃的なニュースでした。
一方、この事件について
- 一体何が問題だったのか?
- どうすればよかったのか?
きちんと理解できいる人がどれだけいるのか気になるところです。
先日2017年3月11日に、第三者委員会から「株式会社DeNAキュレーション事業に関する調査報告書」が提出され、同月13日にその全文が一般公開されました。
全文版で306ページに及び、要約版でも34ページと相当なボリュームです。
この報告書はメディア運営会社だけでなく、個人ブロガーやWEBライターにとても参考になる内容でした。
ただ、一つだけ大きな欠点があります。
非常に読み辛い!
とあるフォロワーさんも、1ページ目で離脱という散々たる結果。。
1ページ目で読むの諦めたˉ̞̭(∩❛ڡ❛∩) https://t.co/OfiQ3y65tU
— あるこ (@__a__r__503) March 14, 2017
報告書なんて堅苦しいもんいちいち読んでられるか〜!
というあなたのために、ここだけ押さえておけばOKという部分に絞って解説したいと思います。
それではどうぞ
ざっくり記事を読むための見出し
DeNA運営の10サイトの全記事非公開になった理由
全体の8.6%がコピペ記事!
報告書によると、権利侵害の可能があるもしくは侵害の可能性がないとは言えない記事の数は、最大で全体の8.6%存在していた。
完全一致でなくても、アウトになるケースの例↓
全体の約16%が画像の無断使用!
報告書によると、472万4,751個の画像のうち74万7,643個において、正当な権限なく画像の複製を行なった可能性があるとされている。
直リンク方式ならセーフ。サーバ保存はアウト。
直リンク方式とは・・・他のサイトの画像を、リンクによって直接表示させる方法
サーバ保存とは・・・他の画像を複製、自分のサーバにアップロードし直して表示させる方法
気をつけたいのは、直リンク方式ならなんでも使いたい放題になるけではない!ということ。
解釈はグレーゾーンであることに変わりはない。
医療関連記事の正確性担保の矛盾
WELQでは、執筆ライターに対し、薬機・医療関連記事については、すでに医師等の専門家の監修を経ている記事のみを参照した上で記事を作成することを求めている
一方で、執筆ライターが参照するマニュアルは、執筆ライターに対し、参照元の記載をそのまま引用することを禁止していた。
もはや理解不能。。
この結果、不適切な言葉による言い換え記事が量産されてしまった。
諸悪の根源は目先の利益を最優先した目標設定
短期間で大きな収益を得るための手段としてのキュレーション事業
DeNA社は2013年以降、モバイルゲーム事業の成長が鈍化。
新たな収益の柱として短期間で大きな収益を見込める事業を模索する中、当時勢いのあった「iemo」や「MERY」といったキュレーションサイトの買収・運営に目をつけたのが始まり。
サイト運営ノウハウをマニュアル化→別ジャンルのサイトをコピペ展開することで急速に事業拡大をしていった。
外注しすぎて制御不可能に!

キュレーション事業部の記事量産方針により、サイトプロデュサーは徹底的な外注化を推し進めた。
その結果、最終的な品質管理をすべきDeNAのプロデューサーの目が行き届かなくなっていった。
「永久ベンチャー」は免罪符じゃない
「永久ベンチャー」の思考にもとづく意思決定の速さは、DeNA社と他社を差別化する上で非常に重要な意味を持っていた。
しかしキュレーション事業においては、「速ければ易きに流れても良い」と曲解された運用となったことが問題。
同じように、意思決定の速さのみを追求するあまり、「記事量産」or「品質重視」の2元論でしか議論されなかったことも一因となった。
質の高いコンテンツとは?
DeNAの基準は、多くの人の目に触れるコンテンツこそが質の高いコンテンツであるという考え方(視聴率など、定量性の評価)。
一方、満足度を考えた場合、
- 自分の興味や感性に合う内容か
- 新しい気づきがあるか
- 読んだ後にすっきりしたか
- 正しい情報か
が評価基準になるはず。
これを忘れると、そのサイトに愛着を持ってくれる真のファンを獲得することには繋がらない。
おまけ:悪用厳禁!!コピペマニュアル
報告書では、実際にWELQで使用されていた記事作成マニュアルの一部を公開しています。
その中で、コピペを推奨するかのような記載があったものは次の通り。↓


WELQ問題を教訓にしようと思う
今回の報告書は、SEOや著作権問題について勉強するいいきっかけになりました。
ブログを書いて収入を得るということは、自分の発信した情報に責任を持つということ。
「知らなかった」では済まされないことを、しっかりと認識しておく必要がありますね!
ではでは
コメントを残す