病気退職であれば失業保険の給付で有利になる!?

この記事は:約5分で読めます。

アイキャッチ画像編集:暇モアイ氏

このコラムは、AFP(アフィリエイテッド・フィナンシャル・プランナー)資格を持つ現役のFPに監修してもらい書いています。参照となる資料は、ひろまさの体験したもの・公式もしくはそれに準ずる情報に限り使用しています。

AFP・・・日本FP協会認定資格。FPとして必要かつ十分な基礎知識を持ち、相談者に対して適切なアドバイスや提案ができるFP技能を習得した人に与えられる資格です。

どうも、がんサバイバーのひろまさ(@hiromasa79)です。

退職の理由が病気によるものである場合、自己都合退職に比べ、失業保険の給付で有利になることを知っていますか?

失業保険制度により基本手当がもらえることはよく知っていると思いますが、退職時の理由によってはこの基本手当の給付日数が変わってきます。

つまり、

今日は、その点について解説していきます。

離職理由について

自己都合退職と会社都合退職

失業給付をもらうにあたって、退職理由は大まかに

  1. 自己都合退職
  2. 会社都合退職

の2種類があります。

「一身上の都合により…」と、退職願を出して辞めるのが“自己都合退職”。

リストラによる整理解雇などの場合は、“会社都合退職”となります。

 

特定受給資格者と特定理由離職者

会社都合退職になると、“特定受給資格者”の扱いとなります。

“特定受給資格者”になると“一般の受給資格者”より、失業給付受け取りの要件が優遇されます。

一般の受給資格者は、

  • 最初7日間の「待期期間」
  • 3カ月間の「給付制限期間」

という制限があるために、申請後すぐに失業給付をもらうことができません。

 

特定受給資格者になると、

  • 最初7日間の「待期期間」はあり
  • 3カ月間の「給付制限期間」はなし

となり、早期に失業給付がもらえます。

そしてさらに給付日数も多くなります。

 

特定理由離職者について

cancer-389921_1280

さて、ここからが本題です。

病気が理由での退職になった場合、“特定理由離職者”扱いとなるかどうか?で失業保険の給付要件が大きく変わってきます。

“特定理由離職者”とは、正当な理由のある自己都合退職である場合に、他の自己都合退職者より手厚い給付が受けられるものを言います。

特定理由離職者として認定されるためには、離職以前の雇用保険の加入期間が6ヶ月以上あり、さらに、以下のいずれかに該当する必要があります。

① 有期の雇用契約が満了し、更新されなかった

② 体力不足・心身障害などにより業務遂行が困難になった

③ 妊娠・出産などで退職し、かつ受給期間延長措置を受けた方

④ 父・母の扶養介護が必要になったなど、家庭事情が急変した

⑤ 単身赴任者などで、今後家族との別居生活を継続することが困難になった

⑥ 結婚などで住所が変更になり、会社への通勤が困難になった

⑦ 会社の人員整理などで、希望退職の募集に応じた

引用:退職したら最初に見るサイトより

優遇の内容についてですが、平成29年3月31日までは、会社都合退職による特定受給資格者と同じ扱いとなります。(※この扱いについては、現行の雇用保険法で「平成21年3月31日~平成29年3月31日の退職者が対象」と期限が定められています。)

つまり、「特定理由離職者」に該当する場合、3カ月間の「給付制限期間」は無く、受給日数の優遇もあるということです。

もらえる日数

自己都合退職の場合、基本手当がもらえる日数(所定給付日数)は、

  • 雇用保険加入期間が1年以上10年未満で90日
  • 10年以上20年未満で120日
  • 20年以上で150日
となります。

特定理由離職者や特定受給資格者は複雑になっており、下記の表のようになります。

(表 特定理由離職者・特定受給資格者の所定給付日数)
%e7%89%b9%e5%ae%9a%e7%90%86%e7%94%b1%e9%9b%a2%e8%81%b7%e8%80%85%e3%83%bb%e7%89%b9%e5%ae%9a%e5%8f%97%e7%b5%a6%e8%b3%87%e6%a0%bc%e8%80%85%e3%81%ae%e6%89%80%e5%ae%9a%e7%b5%a6%e4%bb%98%e6%97%a5%e6%95%b0

手続きの際に気をつけるポイント

失業給付の手続きを行うためには、退職の際に「勤め先に離職票を発行してもらう」ことになります。

特定理由離職者・特定受給資格者・その他の受給資格者いずれになるかは、離職票に記載される退職理由次第になります。

それ以外に本来は、特段追加の書類が必要になるわけではありません。

病気退職により「特定理由離職者」になる場合は、離職票の離職理由欄には、

5 労働者の判断によるもの
(2)労働者の個人的な事情による離職
(1)職務に耐えられない体調不良、けが等があったため

の項目に〇がつき、離職区分欄は3Cまたは3Dとなります。

(離職票の参考画像 ※私物)
_20161211_220121

いざ失業給付をもらうとなると

病気退職後に失業給付を受け取るとき1番の問題点は、すぐに働ける状態でないと、そもそもの失業状態にあるとは認めてくれないことです。

失業認定されなければ、給付を受けることができません。

一旦求職申込みしてから病気になるのであれば、傷病手当をもらうなどの方法もありますが、病気で退職となるとその要件も満たさなくなります。

「じゃあ結局意味無いような・・・」と感じてしまうかもしれませんが、例えば「肉体労働はもうダメだけど、事務作業なら大丈夫である」というような状況も考えられるわけで、この場合「失業認定される状態である」と十分考えられます。

その時は、求職申込の段階で「就労可能証明書」に医師の証明を記載してもらい、ハローワークに提出すればOKです。

傷病手当金との関係について

これまで、病気による退職であれば他の自己都合退職の場合より、失業給付を受け取る際に有利になる、という点について書いてきました。

もっとも病気退職なら、場合によっては健康保険の傷病手当金を最長1年6ヵ月(約540日)もらい続けることができます。

ただし、傷病手当金と失業給付は、同時にはもらえないことには十分に気をつけてください!

ぼくの場合、退職後も傷病手当金の受け取り期間がまだあったため、退職後すぐにハローワークへ行き、失業給付の「受給期間の延長手続き」を行いました。

おさらい

    • 退職理由には「自己都合退職」と「会社都合退職」の2つがある。

 

    • 「会社都合退職」の場合、「特定受給資格者」として失業給付の要件が優遇される。

 

    • 「自己都合退職」の場合でも、離職理由によっては、「特定理由離職者」の扱いとなり、「会社都合退職」の場合と同じ扱いとなる場合がある。

 

    • 失業給付を受けるには、失業認定が必要。医師に「就労可能証明書」を書いてもらう。

 

  • 「傷病手当」と「失業給付」は同時に受け取ることはできない。

以上、今回は少しテクニカルな話になってしまいましたが、「退職」という節目にあたって「失業給付」はとても重要なポイントです。

少しでも役に立てればと思います。

グッドポイント診断で転職を有利に進めませんか?

おすすめの記事はこちら

  1. 老舗アメカジブランドのエディバウアーは本当にダサいのか?口コミ評価
  2. コンバースオールスター100周年モデルを徹底レビュー

16 件のコメント

  • こんにちは
    申し訳ないのですが教えて下さい
    離職理由が40になっている場合はハローワークへ行って病気で辞めたことを話しても無駄でしょうか
    変形股関節症と椎間板ヘルニアで通勤が辛くなり34年働いた会社を3月31日付けで自己都合で辞めました
    明日にでもハローワークへ行こうと思っていたところこの記事て出会いました
    この先暫く治療をしてから短い時間でラッシュ時間を避けた仕事をしようかと思っています

    • 早速ありがとうございます
      そうなんですね
      自分がいけないのですが残念です
      離職理由なんてまったく気付きませんでした
      ダメモトでハローワークに相談してみます
      どうもありがとうございました

    • 村上さん、初めまして。
      メッセージありがとうございます。

      お問い合わせの件について
      >離職理由が40になっている場合はハローワークへ行って病気で辞めたことを話しても無駄でしょうか

      ぼく自身専門家ではないので簡単で申し訳ありませんが、わかる範囲でお答えします。

      離職コード:40(4D)は、「正当な理由のない自己都合退職」の区分です。
      なので、ハローワークではそのように処理されます。

      「特定理由離職者」についての相談は、勤めていた会社にご相談される必要があるかと思われます。

      病気による退職とのこと、大変だと思います。
      お体を大事にされてくださいね。

  • 働き出してから体調が悪くなり休みをもらっていましたが、今月いっぱいで退職(31日付け)の流れになりそうです。
    その際29日に受診して退職日の31日にハローワークに行っても手続きは可能ですか?

    • まなみさん、初めましてこんにちは^^
      メッセージありがとうございます。

      お問い合わせの件ですが、「病気事由による退職」は離職票記載が必要となります。
      ①受診され、仕事の継続が難しい旨の診断書を医師に書いてもらう。
      ②診断書をお勤めの会社に提出し、「病気」が理由であることを記載された離職票を受け取る。
      ③離職票を持ってハローワークへいく。

      以上の流れが必要かと思われます。
      詳しいことは、会社・及び会社の加入している保健事業体に直接問い合わされてみてください^^

  • 初めまして。
    私はSLEという難病を開示して 今の職場で臨時職員として働いて5年半になります。
    痛みの中、無理矢理 身体を動かして働いていたのですが、体力的にも精神的にも限界になってきています。
    退職したいと思ってるのですが、難病への制度も厳しくなっているので、なるべく有利な条件で退職できればと思ってるのですが…
    私の周りの難病者は1〜2年 働いて、身体が続かなくなり、退職して身体を休めてまた働くという事を繰り返す傾向にあります。
    ですので、身体を休めれば働いていた時期には減らしてもらえなかった薬も減らしてもらえますし、体力も精神面も安定して また働ける状態になります。
    こういう場合は、特定理由離職者に該当しますか?

    • miyuさん、初めましてこんにちは。
      メッセージありがとうございます。

      SLEについて無知で申し訳ないのですが、体力的に長く働けないというのは、自分もそうなのでよく理解できます。

      お問合せていただいた「特定理由離職者」の件につきましては、ぼくではお答えすることが難しいですね。勉強不足で申し訳ないです。

      「病気による退職」については、やはり雇用者の加入する保険団体に問い合わされるのが、
      いちばん正確な情報が得られるかと思います。

      最後になりましたが、miyu さんのご健康を心より願っております。

  • 初めまして、みんなへの適切なコメントをしているのを閲覧させて頂き私への助言も頂ければと思いメールしました。

    先ずは自分が特定理由離職者に該当するのかということ、離職区分は、4Dとなっていますが事業主記入欄には、労働者の個人的な事情による離職に丸がついています。自分の退職理由は、職務に耐えられない体調不良に近いです。40歳です。三月初めにポリープ切除をして、有給と2日の欠勤で間もなく復帰しましたが、職業柄体を動かすことが多く、続けるのが難しくなり、先月の7月末で退職しました。治療の際は、有給で消化しています。退職前は、4月からまた発生してた有給を使うことも拒まれ10日以上残して退職したので傷病手当金も貰えず後悔しています。仕事は、体をたくさん動かす仕事でなければ働ける状況なのですが申請できるものでしょうか?
    そして、辞めて半月以上経ちようやく会社から今日8月21日に離職票等の書類が届いたのですが、期限はあるのでしょうか?
    もし一般離職者のように三ヶ月、約四ヶ月後に給付がはじまるのであれば私は、アルバイトの夫の扶養になることもできるとのことなので国民健康保険料など負担していくよりは、早めに扶養になった方が良いのかなと思ったりするのですがなにぶんそのへん無知なものでよろしくお願いします。因みに今まで私は、正規職員で我が子を扶養にしていたので子どもだけでも今保険証がないので早く手元に欲しいと思っています。私もですが…色々考えると難しくて…
    長々とすいませんよろしくお願いします。

    • ミッキー未来さん、初めましてこんにちは^^
      メッセージありがとうございます!

      体調不良でお仕事を退職されたんですね。
      色々と大変な状況かと思いますので、少しでもお役に立てればと思います。

      では、お問い合わせいただいた件にお答えいたします。
      自分は有資格者でもなんでもないのでアドバイスに責任は持てないのですが、
      離職区分「4D」との記載であれば、「自己都合退職」に該当しますので、
      7日間の待期ののちに、3か月の給付制限期間が発生します。

      また、この離職区分判定についてはハローワークではなく、退職時の雇用先・及び会社加入の保険団体の管轄になります。
      一度、ミッキー未来さんから直接保険団体の方に問い合わされるのがよろしいかと思われます。

      保険については、おそらく「ご主人の扶養になるケース」が一番負担額が少なくて済むのではないでしょうか。
      詳しく知られたい場合は、任意継続(保険団体)・国民健康保険(役所)・ご主人の扶養(ご主人の勤め先)、
      それぞれに問い合わせて、適切なものを確認されてもいいと思います。

      失業保険の給付については、離職日から1年間と定められていますのでご安心ください。
      また、ハローワークに届出をした日から待機期間がスタートとなります。

      素人の浅知恵で申し訳ないですが、少しでもミッキー未来さんのお役に立てれば幸いです。

  • はじめまして。こんにちは。
    8月に退職し、ハローワークに行くにあたり、とてもブログを拝見させていただき、参考になりました。ありがとうございます。
    突然ですが
    私事ですが、前職場は、パートでしたが人手不足で、昼休憩が夕方になったり、もしくはとれないまま退勤といった
    ことがよくあるという環境でまた定時に帰れない残業ばかりの職場で、次第にめまいやたちくらみ、手足のしびれなど体調不良と精神的にも不安定になりました。健康診断で貧血がわかりまためまいなどがあるため6月に病院を受診しました。とりあえずまず貧血の治療をはじめましたが、症状が改善されず、契約更新を前に体調不良で退職しました。職場は急な休みがとれない状態でその後病院はいけませんでした。
    本日ハローワークに行き、事情を話すと。就労可能証明書を病院でもらうように言われまして、書類をいただきました。
    ご助言をいただきたいのですが、明日その病院に行きますが、大きな病院ですので、就労可能証明書を先生が記入していただけるか不安です。病名も貧血などで大丈夫でしょうか?
    よろしくお願いいたします。

    • かずさん、初めましてこんにちは^^
      メッセージありがとうございます!

      貧血による体調不良だったんですね。
      職場環境があまり良くなかったとのこと、さぞしんどかったと思います。

      ご質問の件ですが、今まで治療を受けてこられた病院なのであれば、経緯も含めて説明すれば
      対応してもらえるかもしれませんね。
      僕の場合、立ちっぱなしの仕事や重労働は無理ですが、主治医は就労可能証明を描いてくれましたよ。
      最終的には主治医の判断なので、絶対とは言えませんが・・・。

      素人ゆえ突っ込んだアドバイスはできかねますが、かずさんの体調が良くなることを心から願っております。

      • こんばんは。
        病院の先生に事情を話しましたら、証明書書いていただきまして、特定理由離職者に認定されました。
        アドバイスもいただき、ありがとうございました。
        ひろまささんのブログはわかりやすく、とても勉強になりました。ありがとうございました。

        • うまくことが運んだとのことで一安心しました^^
          少しでもお役に立てたのならよかったです!

      • 早速返信ありがとうございました!
        あたたかいお言葉ありがとうございました。
        明日病院にいき、先生にお話ししてみます。
        またご報告いたします。

  • 初めまして。
    6月27から現在まで、パチンコ店で働いです。
    しかしながら、7月に入り子宮内膜症が再発して、仕事も休みがちなのですが、イジメもあり精神的にもキツイです。すぐにでも辞めたいのですが、精神的に苦痛なので店にも行きたくないのですが、郵送で退職届を出してもいいのでしょうか?その場合、傷病手当はもらえますか?
    仕事は3ヶ月未満です。
    どなたかわかる方教えてください。

    • ゆあひさん、初めましてこんにちは^^
      メッセージありがとうございます!

      私の分かる範囲で質問にお答えしますね。

      ⑴失業給付金の資格について、退職日から過去1年間の間に通算6ヶ月以上働いた実績が必要となります。
      3ヶ月未満の勤務だったとのことで、今回の場合は、制度の利用は難しいと思われます。

      ⑵郵送での退職届出については、雇用主側の了承さえあれば問題ないと思います。
      電話等で確認されてみてはどうでしょうか?

      いずれにせよ、ゆあひさんのおからだの健康が一番大事ですので、まずはそちらを優先されてくださいね^^

      治療がうまくいきますように。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)