病気退職であれば失業保険の給付で有利になる!?

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アイキャッチ画像編集:暇モアイ氏

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どうも、がんサバイバーのひろまさ(@hiromasa79)です。

退職の理由が病気によるものである場合、自己都合退職に比べ、失業保険の給付で有利になることを知っていますか?

失業保険制度により基本手当がもらえることはよく知っていると思いますが、退職時の理由によってはこの基本手当の給付日数が変わってきます。

つまり、

今日は、その点について解説していきます。

離職理由について

自己都合退職と会社都合退職

失業給付をもらうにあたって、退職理由は大まかに

  1. 自己都合退職
  2. 会社都合退職

の2種類があります。

「一身上の都合により…」と、退職願を出して辞めるのが“自己都合退職”。

リストラによる整理解雇などの場合は、“会社都合退職”となります。

 

特定受給資格者と特定理由離職者

会社都合退職になると、“特定受給資格者”の扱いとなります。

“特定受給資格者”になると“一般の受給資格者”より、失業給付受け取りの要件が優遇されます。

一般の受給資格者は、

  • 最初7日間の「待期期間」
  • 3カ月間の「給付制限期間」

という制限があるために、申請後すぐに失業給付をもらうことができません。

 

特定受給資格者になると、

  • 最初7日間の「待期期間」はあり
  • 3カ月間の「給付制限期間」はなし

となり、早期に失業給付がもらえます。

そしてさらに給付日数も多くなります。

 

特定理由離職者について

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さて、ここからが本題です。

病気が理由での退職になった場合、“特定理由離職者”扱いとなるかどうか?で失業保険の給付要件が大きく変わってきます。

“特定理由離職者”とは、正当な理由のある自己都合退職である場合に、他の自己都合退職者より手厚い給付が受けられるものを言います。

特定理由離職者として認定されるためには、離職以前の雇用保険の加入期間が6ヶ月以上あり、さらに、以下のいずれかに該当する必要があります。

① 有期の雇用契約が満了し、更新されなかった

② 体力不足・心身障害などにより業務遂行が困難になった

③ 妊娠・出産などで退職し、かつ受給期間延長措置を受けた方

④ 父・母の扶養介護が必要になったなど、家庭事情が急変した

⑤ 単身赴任者などで、今後家族との別居生活を継続することが困難になった

⑥ 結婚などで住所が変更になり、会社への通勤が困難になった

⑦ 会社の人員整理などで、希望退職の募集に応じた

引用:退職したら最初に見るサイトより

優遇の内容についてですが、平成29年3月31日までは、会社都合退職による特定受給資格者と同じ扱いとなります。(※この扱いについては、現行の雇用保険法で「平成21年3月31日~平成29年3月31日の退職者が対象」と期限が定められています。)

つまり、「特定理由離職者」に該当する場合、3カ月間の「給付制限期間」は無く、受給日数の優遇もあるということです。

もらえる日数

自己都合退職の場合、基本手当がもらえる日数(所定給付日数)は、

  • 雇用保険加入期間が1年以上10年未満で90日
  • 10年以上20年未満で120日
  • 20年以上で150日
となります。

特定理由離職者や特定受給資格者は複雑になっており、下記の表のようになります。

(表 特定理由離職者・特定受給資格者の所定給付日数)
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手続きの際に気をつけるポイント

失業給付の手続きを行うためには、退職の際に「勤め先に離職票を発行してもらう」ことになります。

特定理由離職者・特定受給資格者・その他の受給資格者いずれになるかは、離職票に記載される退職理由次第になります。

それ以外に本来は、特段追加の書類が必要になるわけではありません。

病気退職により「特定理由離職者」になる場合は、離職票の離職理由欄には、

5 労働者の判断によるもの
(2)労働者の個人的な事情による離職
(1)職務に耐えられない体調不良、けが等があったため

の項目に〇がつき、離職区分欄は3Cまたは3Dとなります。

(離職票の参考画像 ※私物)
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いざ失業給付をもらうとなると

病気退職後に失業給付を受け取るとき1番の問題点は、すぐに働ける状態でないと、そもそもの失業状態にあるとは認めてくれないことです。

失業認定されなければ、給付を受けることができません。

一旦求職申込みしてから病気になるのであれば、傷病手当をもらうなどの方法もありますが、病気で退職となるとその要件も満たさなくなります。

「じゃあ結局意味無いような・・・」と感じてしまうかもしれませんが、例えば「肉体労働はもうダメだけど、事務作業なら大丈夫である」というような状況も考えられるわけで、この場合「失業認定される状態である」と十分考えられます。

その時は、求職申込の段階で「就労可能証明書」に医師の証明を記載してもらい、ハローワークに提出すればOKです。

傷病手当金との関係について

これまで、病気による退職であれば他の自己都合退職の場合より、失業給付を受け取る際に有利になる、という点について書いてきました。

もっとも病気退職なら、場合によっては健康保険の傷病手当金を最長1年6ヵ月(約540日)もらい続けることができます。

ただし、傷病手当金と失業給付は、同時にはもらえないことには十分に気をつけてください!

ぼくの場合、退職後も傷病手当金の受け取り期間がまだあったため、退職後すぐにハローワークへ行き、失業給付の「受給期間の延長手続き」を行いました。

おさらい

    • 退職理由には「自己都合退職」と「会社都合退職」の2つがある。

 

    • 「会社都合退職」の場合、「特定受給資格者」として失業給付の要件が優遇される。

 

    • 「自己都合退職」の場合でも、離職理由によっては、「特定理由離職者」の扱いとなり、「会社都合退職」の場合と同じ扱いとなる場合がある。

 

    • 失業給付を受けるには、失業認定が必要。医師に「就労可能証明書」を書いてもらう。

 

  • 「傷病手当」と「失業給付」は同時に受け取ることはできない。

以上、今回は少しテクニカルな話になってしまいましたが、「退職」という節目にあたって「失業給付」はとても重要なポイントです。

少しでも役に立てればと思います。

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7 件のコメント

  • こんにちは
    申し訳ないのですが教えて下さい
    離職理由が40になっている場合はハローワークへ行って病気で辞めたことを話しても無駄でしょうか
    変形股関節症と椎間板ヘルニアで通勤が辛くなり34年働いた会社を3月31日付けで自己都合で辞めました
    明日にでもハローワークへ行こうと思っていたところこの記事て出会いました
    この先暫く治療をしてから短い時間でラッシュ時間を避けた仕事をしようかと思っています

    • 早速ありがとうございます
      そうなんですね
      自分がいけないのですが残念です
      離職理由なんてまったく気付きませんでした
      ダメモトでハローワークに相談してみます
      どうもありがとうございました

    • 村上さん、初めまして。
      メッセージありがとうございます。

      お問い合わせの件について
      >離職理由が40になっている場合はハローワークへ行って病気で辞めたことを話しても無駄でしょうか

      ぼく自身専門家ではないので簡単で申し訳ありませんが、わかる範囲でお答えします。

      離職コード:40(4D)は、「正当な理由のない自己都合退職」の区分です。
      なので、ハローワークではそのように処理されます。

      「特定理由離職者」についての相談は、勤めていた会社にご相談される必要があるかと思われます。

      病気による退職とのこと、大変だと思います。
      お体を大事にされてくださいね。

  • 働き出してから体調が悪くなり休みをもらっていましたが、今月いっぱいで退職(31日付け)の流れになりそうです。
    その際29日に受診して退職日の31日にハローワークに行っても手続きは可能ですか?

    • まなみさん、初めましてこんにちは^^
      メッセージありがとうございます。

      お問い合わせの件ですが、「病気事由による退職」は離職票記載が必要となります。
      ①受診され、仕事の継続が難しい旨の診断書を医師に書いてもらう。
      ②診断書をお勤めの会社に提出し、「病気」が理由であることを記載された離職票を受け取る。
      ③離職票を持ってハローワークへいく。

      以上の流れが必要かと思われます。
      詳しいことは、会社・及び会社の加入している保健事業体に直接問い合わされてみてください^^

  • 初めまして。
    私はSLEという難病を開示して 今の職場で臨時職員として働いて5年半になります。
    痛みの中、無理矢理 身体を動かして働いていたのですが、体力的にも精神的にも限界になってきています。
    退職したいと思ってるのですが、難病への制度も厳しくなっているので、なるべく有利な条件で退職できればと思ってるのですが…
    私の周りの難病者は1〜2年 働いて、身体が続かなくなり、退職して身体を休めてまた働くという事を繰り返す傾向にあります。
    ですので、身体を休めれば働いていた時期には減らしてもらえなかった薬も減らしてもらえますし、体力も精神面も安定して また働ける状態になります。
    こういう場合は、特定理由離職者に該当しますか?

    • miyuさん、初めましてこんにちは。
      メッセージありがとうございます。

      SLEについて無知で申し訳ないのですが、体力的に長く働けないというのは、自分もそうなのでよく理解できます。

      お問合せていただいた「特定理由離職者」の件につきましては、ぼくではお答えすることが難しいですね。勉強不足で申し訳ないです。

      「病気による退職」については、やはり雇用者の加入する保険団体に問い合わされるのが、
      いちばん正確な情報が得られるかと思います。

      最後になりましたが、miyu さんのご健康を心より願っております。

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